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全国高校英語ディベート大会 市立浦和 史上初3連覇

「努力実った」と歓喜

 昨年12月に開かれた第17回全国高校生英語ディベート大会で、さいたま市立浦和高校インターアクト部が、史上初の3連覇を果たした。最多を更新する6回目の高校日本一で、プレッシャーをはねのけた生徒らは「努力が実った」と歓喜した。最優秀ディベーターの室永怜奈さん(17)と同校に対して、文部科学大臣賞が贈られた。同校は今春に開催予定の世界大会に日本代表として出場する。

全国高校生英語ディベート大会で史上初の3連覇を果たしたさいたま市立浦和高校インターアクト部の優勝メンバー=さいたま市浦和区元町の市立浦和高校

 

 優勝メンバーはいずれも2年生で、部長の室永さん、副部長の中村瞳さん(16)、鈴木日和梨さん(17)、宮原万結子さん(17)、根本優花さん(17)、福田健志さん(16)の6人。
 大会は全国高校英語ディベート連盟の主催で12月17、18日、新型コロナウイルス感染防止のためオンラインで開催された。「日本政府は、定年制を廃止すべきである。是か非か」を論題に、都道府県の代表64校が出場した。県内から3校が参加し、市立浦和は予選2位で上位4校の決勝トーナメントに進出。準決勝で福井県の藤島高校、決勝で茨城県の竹園高校に勝ち、3年連続6回目の優勝を達成した。予選1位だった県立大宮高校は竹園に破れ3位。県立伊奈学園高校が33位だった。
 6人は同校からオンライン参加、手をつないでドキドキしながら発表の瞬間を待った。室永さんは「チームのメンバー、先生、部員のみんなに支えてもらった優勝。努力が実った瞬間はすごくうれしかった」と振り返った。英語ディベートの魅力ついては「いろいろな論が繰り出され、ディスカッションがかみ合った時、わくわくする」と話した。
 先輩たちが2020、21年の大会で2連覇し、チームにはプレッシャーがのしかかっていた。中村さんは「3連覇を目標に準備をしてきた。支えられて努力を重ね、勝てると信じてプレッシャーに打ち勝った」。中学時代の大会で日本一を逃したという宮原さんは「安堵(あんど)と感謝の気持ち。高校では全国優勝をしたいと思っていたので、一番良い形になった」と喜んだ。
 上位4校は予選のポイントが僅差だった。他の部員によるデータ分析や先輩のノウハウが生きたという。優秀ディベーターを受賞した鈴木さんは「みんなで意見を出し合い、方針を決めてリサーチをして準備をした。どんな論が来ても負けない鋼の論をつくり上げた」と勝因を語った。
 将来の夢はいずれも英語やディベートの力を生かし、国際的に活躍すること。労働問題や自然環境、起業などに関心があるという。根本さんは「世界遺産や文化遺産を保護する仕事がしたい。価値観を押し付け合わずに、それぞれが大事にしたいものを守りたい」。福田さんは「社会課題がテーマの英語ディベートを通して、自分が恵まれた環境にいることに気付かされた。何ができるか分からないけれど、海外で働いて途上国の支援をしたい」と話していた。

 

=埼玉新聞2023年1月15日付け12面掲載=

 

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