第108回全国高校野球埼玉大会 シード16校戦力分析シリーズ
今夏の熱戦を盛り上げるA~Dシード計16校の戦力を、組み合わせ順に4回にわたって分析する。
Bシード
経験糧に「今年こそ」

高いミート力にパワーも備える昌平のリードオフマン大倉
昨年、一昨年と2年連続で準優勝の悔しさを味わい、今夏に懸ける思いはどこよりも強い。岩崎監督は「『今年こそ』という思いがある。そのエネルギーをいい方向に使いたい」と並々ならぬ気合を込めて夏を戦う。
前チームから出場している経験豊富な野手たちが強力な上位打線を形成する。高い打率に長打力も兼ね備えた大倉、斎藤、小笠原はチャンスも打点も生み出せる。下位打線が走塁や小技で好機をつくり、上位打線につなぎたい。
キレのある変化球を操り、打者との駆け引きにたけた右腕・佐藤佑が背番号1を背負う。最速140㌔の花牟礼と強心臓の吉田裕の両左腕は先発でも中継ぎでも力を出せる。絶対的な存在はいないが、安定感のある投手3人を中心とした継投で相手打線を抑え込む。
Cシード
課題克服し安定感増

最速144㌔の真っすぐで封じる山村学園のエース左腕亀田
春以降の課題だった全体の底上げを終え、一回り大きくなった。岡野監督が「投打にバランスがいい」と評するチームに仕上がった。「全力疾走・全力プレー」「見ている人が楽しいと思える野球」を合言葉に、チームの雰囲気も整った。
昨夏から主軸を担う選手が並ぶ上位打線は強力。「この2人が打てば得点が入る」と指揮官が期待を寄せる1番畠山、3番松本が打線の鍵を握る。下位にも勝負強さが光る神田が控え、切れ目のない打線が特長だ。
投手陣は、主に3人の継投になりそう。最速144㌔の真っすぐで押すエース左腕亀田、制球力で勝負する右腕の島本は安定感がある。復帰した左腕上田はけがの時期に体を強化したことで球威が上がった。ほかにもマウンドを任せられる投手が控え、不安要素はない。
Dシード
春からの成長に自信
春季県大会の2回戦で本庄第一を破り、60年ぶりに夏のシード権を手に入れた。私学の実力校とも張り合える力を示したが、丸中監督は「春で満足していない。シード校にふさわしい戦いをしたい」。春からの成長ぶりに自信をのぞかせる。
エースの渡辺雄は130㌔中盤の伸びのある直球を軸に、緩急を使って打たせて取る。スライダーが武器の2番手右腕・福本とともに完投能力を有する。方波見、飯田の両左腕は春季大会の浦和学院戦で1回ずつを無失点に抑えており、勝負どころで力を発揮する。
打線は上位、下位で明確に役割を分けず、全員でしぶとくつないでいく。チーム一の長打力を持つ主砲の渡辺佑も状況に応じて打つ器用さを併せ持つ。投手兼DHで中軸を打つ渡辺雄の投打の活躍にも注目だ。
Dシード
〝守から攻〟で主導権
守りからリズムをつくり、攻撃につなげる堅実な野球が持ち味。今年は特に投打のバランスが良く、夏の過去最高成績となる8強超えも視界に捉える。「歴史を変える夏」へ準備が整った。
左のエースで2年生の深見、右のエース長内の両輪を軸に堅く守って主導権を握る。深見は190㌢の長身から角度のある球が武器。長内は安定感がある投球で試合をつくる。ほかにも速球に威力がある戸田、変則左腕の田端らが控え、状況に応じて継投する。
打線は一発もある1番内藤の出塁に期待だ。経験豊富な3番田代、4番横内に走者を置いて回したい。河野監督が「抜くところをつくりたくない」と話す打線は下位の下川らにも一発がある。調子を見極めて起用する指名打者を含めた打線で相手投手に圧力をかける。
=埼玉新聞2026年7月5日付け9面掲載=
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