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英語ディベート国際大会 市立浦和高校が日本初の決勝トーナメント

努力重ね目標達成

 さいたま市立浦和高校インターアクト部が、7月にプラハで開催された英語ディベート国際大会に出場し、日本代表で初めて決勝トーナメント(T)に進出した。生徒らは努力を重ね、つらい練習を乗り越え、大きな目標を達成した。今回の海外渡航には、クラウドファンディング(CF)による支援を受けた。生徒10人が13日、清水勇人市長と竹居秀子教育長を表敬訪問し、大会の成果を報告、「応援ありがとうございました」と支援者への感謝を述べた。

 

英語ディベート国際大会に出場した市立浦和高校インターアクト部の生徒10人と関係者=13日、さいたま市役所

 

 同部は昨年12月の全国高校生英語ディベート大会で、史上初の3連覇を達成し、国際大会の出場権を得た。3年生部員11人が3チームに分かれて出場。A、Bチームが予選6戦のうち2勝、Cチームが4勝を挙げて上位16チームによる決勝Tに進出した。1回戦で惜敗したものの、4勝は過去最多勝利、決勝T進出は日本初の快挙だった。
 論題は政治、科学、歴史などさまざまで、試合直前に出題される即興型ディベート。日本では事前に出題される準備型が主流で、英語が母語ではない日本人にとって、即興型への対応は非常にハードルが高いという。
 決勝Tに進出したCチームは、前部長の室永怜奈さん(18)、河西優希さん(18)、鈴木日和梨さん(17)の3人。室永さんは部長就任のあいさつで、全国優勝、国際大会の決勝T進出を目標にすると宣言していた。室永さんは「難易度の高い即興型への挑戦で、すごく不安はあった。1年間ずっと努力を重ねて、目標を達成することができた。大会を通じて、ディベーターとしても人としても大きく成長できた」と力強く語った。
 河西さんはホームシックにかかりながら、試合に臨んだ。コロナ禍はオンラインだったため、初めての対面式。「対戦相手が気さくに話してくれて、貴重な経験だった」。予想外の決勝T進出という。「仲間とのコミュニケーションを高めてきたので、最後に大きな結果につながった」
 鈴木さんは、英語が母語の国を相手に勝てるのかと、不安を募らせていた。試合に入ると、1年前は理解できなかった相手の英語を聴き取ることができたという。「言語力や知識で、個人の力が高まっているのを感じた。力を存分に発揮できての結果で、自分たちのチームを誇りに思う」
 CFは渡航費や滞在費を支援しようと、卒業生の保護者が発案し、171人から約124万円の寄付が集まった。寄付者からは「頑張ってください」「応援してます」のコメントが寄せられている。顧問の浜野清澄教諭は「多くの人に関心を持って支援をいただいた。心温まる励ましの言葉が力強いエネルギーになった。生徒を誇らしく思うし、多くの支援に感謝したい」と話していた。

 

=埼玉新聞2023年10月17日付け6面掲載=

 

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