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陸上の佐藤選手 母校で生徒と交流

「可能性の塊 磨いて」

 ブダペスト2023世界陸上の男子400㍍予選で32年ぶりとなる日本新記録を更新した所沢市出身の佐藤拳太郎選手(29)=豊岡高―城西大出、富士通=が1月30日、母校の同市立狭山ケ丘中学校を訪れ、生徒と交流した。佐藤選手は「皆さんは可能性の塊。たくさんのものに触れ、これから現れる皆さんだけの『特別』を磨いていってほしい」と生徒にメッセージを送った。

 

母校の所沢市立狭山ケ丘中学校を訪れ生徒と交流する佐藤拳太郎選手(中央)=同市東狭山ケ丘5丁目

 

 佐藤選手は市立宮前小学校を経て、狭山ケ丘中時代は野球部に所属していた。豊岡高では当初、天文学部に入部したが「数合わせで入ってほしい」と友人に誘われて陸上部に入部したという。
 佐藤選手は体育館に登場すると、集まった1~3年の生徒から質問を受けた。
 「日本新記録を樹立した努力の過程」について生徒が聞くと、佐藤選手は「陸上競技は数字にとらわれやすく、向上が見込めないと落ち込むが、そう思っている時間がもったいない。例えばけがをした時は、原因が何かを考えれば、トレーニングの一環と捉えることができる」と答えた。
 「中学時代の夢は何だったか」との問いには「野球の道に進めればと思ったし、天体観測が好きだったのでJAXA(宇宙航空研究開発機構)など星にまつわるところに行ければいいなと思っていた」と明かした。
 また生徒の中に入り、握手をしたりサインに応じたりした。生徒は佐藤選手に「狭中の誇りです。」「めっちゃ期待しています!!」などと記した寄せ書きを贈った。
 佐藤選手は23年8月の同選手権で44秒77をマーク。1991年に高野進さんが樹立した日本記録を0秒01上回った。同選手権では日本選手団の男子主将も務めた。

 

=埼玉新聞2024年2月5日付け11面掲載=

 

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